当館のビジョン

『虜人日記 博物館』の構想

日記が書かれてから70年、著者の没後40年の秋、真一の子供とその家族が全員集り、11冊の原本(オリジナル)に直接触れ合うことになった。
それは、真一の子供たちにとって、父の遺したことが何だったのかを改めて本気で考え直す機会となる。そして以前から「虜人日記」をWebの博物館にしようという、一人の孫が持っていた夢を実行することになった。
まず、原本全てのページを画像データとして残す作業から始まる。原本を保護するために用意した白い手袋は、70年の歳月の茶色に染まっていった。

虜人日記の撮影

数百ページもの未公開ページを撮影 (2013年)

薬品で彩色されたイラストは70年経っても鮮やかさを失っていない。現地の人々や戦場、そして捕虜生活の機微を描いたものなど、今まで書籍に掲載されたのは一部にすぎず、未公開のものが沢山ある。特にカラーでは、ほんの一部しか紹介されていない。
収容所で落ち着いて日記を書き始める以前から、真一が記録していた軍隊手帳やメモ帳、さらには葉書や米軍発行の書類なども日記の中に綴じられている。
小松真一の歴史的データや写真の収集、虜人日記にまつわる年次的経緯、妻子に送り続けた戦地からの手紙、そして現本の解読など、山のような博物館の準備作業は始まったばかりだ。

※Web博物館は、まだ構想段階ではありますが、色々な方のご意見やアイデアを結集させ、新しい形の博物館を作っていく予定ですので、よろしくお願い致します。

全巻の説明

Web博物館へ入場