九月一日(投降)
山よりサンカルロス収容所への行列一小隊に一人の米兵つく。行軍速度の速いのに閉口。
米兵との会話
日本 「我々はいつ日本に帰れるのか?」
米兵 「多分本年中」
「お前には子供がいるのか?」
日本 「3人いる」
米兵 「米国の良い先生が日本へ行って、
お前達の子供に良い教育をするだろう」
日本 「お前は何歳?」
米兵 「22歳でオクッスフォード
大学の文科在学中で出征してきた」
「落下傘部隊だ。帰ったらまた学校へ行く」
日本 「日本へ行ったことはあるか?」
米兵 「近いうちに行くだろう」
日本 「煙草をくれ」
米兵 「OK」
煙草一箱を出し、皆に一本づつくれる。
行軍速度速いため、病弱者ヘタバル
米兵、トラックを止め病弱者を便乗さす。
この出迎えに来た米兵は皆親切也。
米軍指揮官、日本兵の第一印象を考慮してか良き米兵を特に選択したものらしい。これは後に接する米兵等を見れば明らか也。